
![]() |
![]() |
札幌在住のノンフィクション作家曽我部司さんの仕事空間にジョン・ケリーのセクレタリーデスクをお届けしたのは6月。それから2ヶ月たった8月9日、お忙しい氏に無理を承知でカメラマン同行で訪問させていただきました。 |
![]() |
書物の壁が巡りスパルタプラハの記憶や個性的なものたちがサテライトのように浮遊する中セクレタリーデスクは設置されていました。
“執筆中はいつもこのデスクの前にすわっている。僕の大切なものはこの周辺、手の届く範囲にあって…広辞苑(第2版、結構使い込んでいますね。)、オアシス、 U2、そしてジタン(GITANS)…”
パソコンディスプレイはデスク上に設置した引き出しボックス(J・ケリー)のうえにおかれ曽我部さんの首にかかる負担を解消したそう。
“こうすると自然に目線が届く高さを確保できるというわけ。僕のようにデスクに向かう時間が長い場合、高さやサイズというのは理屈抜きで大事。J・ケリー(デスク)は最初の印象どおり期待に応えてくれた。”
机の傍らに置かれたイーゼル上のキャンパスには描きかけのブルーのジタン。曽我部さんの手のブルーの一箱、背後の書棚に積まれたブルーのストック、額に収まったジタンの広告デザイン、遥かなるもの美しきものみな青し──ここは宇宙空間のようだ。デスクは恒星、曽我部さんは異星人。
“初校原稿が(A3サイズ)がスンナリ収まる引き出しサイズがまたいいのです。いままでは折って入れるしかなかった。長い時は食事抜きで9時間はデスクにむかっていますよ。良い木の机だとそれが可能。ああ、この描きかけの絵?これは集中力高揚のためにときどき絵筆をとるのです。”
健康診断では曽我部さんの肺は、とてもキレイだったそうでよかったです。最後に“手に入れたリッチ感に対して価格は安い。”という感想をいただきました。
“紙巻きなので火のまわりが早く2度ほど吸うと1本終わりかな。スチール机とちがって木製の書棚やデスクはヤニをよせつけないよね。”
多忙中ありがとうございました。
(2007.08.09.里見)
曽我部 司さんのプロフィール
・1958年 札幌市生まれ。ノンフィクション作家。
・1993年にパプアニューギニアの食人習慣を取材。
・94,95年に旧ユーゴスラビアの民族紛争を取材。
・2000年「ホッケー69─チェコと政治とスポーツと」(TBSブリタニカ)で第9回開高健賞奨励賞を受賞。
近作「北海道警察の冷たい夏」(講談社文庫)では、覚醒剤の使用で、拳銃摘発のエースと言われた警部が逮捕された事件の深層を抉り、警察組織の腐敗を解明し話題に。
・2006年11月 笑顔と唄が溢れる沖縄の今は、この男なくして語れない…。戦禍で傷ついた沖縄の人々の心に活力を吹き込み、沖縄芸能の存亡の危機を救った男、小那覇舞天の胸の内と生き様を初めて描いた最新作「笑う沖縄」発刊
・2007年2月 白の真実〜警察腐敗と覚醒剤汚染の源流〜 発刊
曽我部 司氏著書ご紹介